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7月30日の更新状況 [お知らせ]

7月22日付「幕下時代としても小柄すぎるコニシキソウ」をアップしました。23日のニッコウキスゲ、24日のハハコグサも執筆中です。早く即日更新に追いつかねば。

幕下時代としても小柄すぎるコニシキソウ [1日1花!]

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東伊豆にある伊東市の観光課ってお茶目です。海辺の断崖上を歩く城ヶ崎ピクニカルコースという遊歩道があり、コース中のハイライトとして人気を集めるのが門脇吊橋。リアス海岸状に切れこんだ入り江の上空23mの高さに架かり、長さも50m近いので、眺めもいいし、ちょっぴりスリルもあります。吊橋の手前に「定員はまもって下さい。ゆすらないで下さい…」とお約束の注意が観光課により記されているのですが、その定員が「100人、小錦関26名分」と書かれているのです。

ここで、なぜ一般人は「人」、小錦関は「名」と数えるのかという疑問も浮上しますが、それはさておき、小錦関にこだわってみると、100÷26で、小錦関の体重は一般人の約3.85倍になります。では、一般人の平均的な体重は?と検索すると、すぐに平均体重情報館というサイトがヒットしました。このサイトによると、年齢層や性別で違いはあるけど、だいたい65kgという感じ。この値で計算すると、小錦関は250kgとなります。またもや検索すると、横綱時代の小錦関の体重は最高が285kg、引退してから303kgまで増え、KONISHIKIとなってから減量に挑戦して、174kgまで落としたのだそうです。

異常に長い前振りになってしまいましたが、本題のコニシキソウ(小錦草)は、葉の長さが1cmほど、茎の太さが1mm弱。帰化植物(小錦関と同じ北アメリカ産)とはいえ、小錦関より先に、つまり無関係に名づけられているわけですが、それにしても対照的なスーパーウルトラな小型軽量ぶりです。しょこたんなら「ギザ小さす」というところでしょうか。花に至っては直径1.5mmほどで、立っている目線では花があるかどうかもわかりません。しゃがむと花はわかりますが形はわからず、スーパーマクロで撮ったて、ようやく咲いていることがわかりました。実は少し大きく、5mmくらいで肉眼でも形はわかりますが、デジカメで撮ると、茎とともにショボショボと毛が生えているのがわかったり、葉には細かい斑紋が見えたり。市街地の路傍にもふつうに生える、目立たない雑草ですが、こうして見ると、なかなか楽しませてくれます。

人間の視覚というか、認識はけっこういい加減なところがあります。ふつう、コニシキソウくらいの草だと足もとにあっても気づかない、気づいても「小さい草があるわね」とか「あ、コニシキソウ」くらいで終わってしまい、じっくり細部まで見極めたり、逆にコニシキソウが生える周囲の環境をチェックしたりしません。目に映るすべての事柄を細かくチェックするのは不可能ですが、日常生活の惰性に流されず、時には微細な見方をすることが興味深く、また、デジカメが有効なツールとなることを、コニシキソウが教えてくれました。

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【コニシキソウ】トウダイグサ科ニシキソウ属の1年草の帰化植物で、路傍、空き地、荒れ地、畑などに生える。地に這うので丈は低いが、茎は旺盛に分枝し、伸び広がって、畑や花壇では厄介者となる。名前は日本の在来種で似た環境に生えるニシキソウの仲間で、小ぶりであることから。ニシキソウの葉には黒い斑点や斑紋がなく、茎もほとんど毛がないことなどで容易に見分けられる。
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX DA35mmF2.8 Macro Limited

女神の懐に咲く弟、女峰山のイワオトギリ [1日1花!]

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奥日光・女峰山の祭神は、男体山の祭神である大国主命の妃のひとり田心姫命(たごりひめのみこと)であるそうです。男体山との間に位置する志津からしばらく林道を歩き、コメツガなどが茂る亜高山性の針葉樹林を登りつめると、山頂直下の唐沢小屋に着きました。このあたりから高山植物の花が多くなるのですが、先陣を切って咲いていたのが、このイワオトギリでした。長く伸びて数も多いオシベが鮮やかな黄の花色とともに目を惹きます。

属名のヒペリカムで総称されるオトギリソウの仲間はヨーロッパからアジアの温帯から亜熱帯を中心に約300種にのぼるそうです。日本で見られるものだけでも数十種類もあるうえ、山によって異なる種類もあるなど、完璧な同定は困難そうですが、女峰山のイワオトギリは日光自然博物館のスタッフにも確認されているので、間違いないでしょう。

オトギリソウの仲間の特徴で、名前の由来になっているのが葉裏の細かい国典です。細胞や細胞の隙間に油滴がたまったもので、油点と呼ばれます。名前の由来はかなり凄惨なもので、漢字で書くと弟切草。この花をモチーフとした同名のテレビゲームもありました。由来は平安時代の伝説だそうで、オトギリソウを門外不出の傷薬としていた鷹匠の兄弟がいました。ところが弟のほうが、いわば商売敵の別の鷹匠の娘と恋に落ち、娘の家の鷹が怪我をしているのを見かね、オトギリソウの薬効を教えてしまったのです。起こった兄は弟を切り殺したことから弟切草と名づけられました。そして、油点は弟の返り血がこびりついたものだというのです。下の写真左が黒点で、背景に写っている指の一部から、その小ささがおわかりになると思いますが、昔の人が細かいところまで植物を観察してることに驚かされます。

実際に弟切草はタンニンをたくさん含み、乾燥させたものが小連翹(ショウレンギョウ)の名で生薬として用いられます。傷薬のほか、煎じ薬や入浴剤として神経痛などの鎮痛に用いられるそうです。ただし、いうまでもないこととは思いますが、野生品の採集はNGです。

イワオトギリを含むオトギリソウの一族は草ですが、庭や切り花に用いられるビョウヤナギ、キンシバイ(下の写真右)は低木です。花の直径はオトギリソウの倍ほどもあり、やはりオシベが長く、数も多くて目立ちます。

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【イワオトギリ】オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草で中部地方以北から東北地方の日本海側の亜高山帯から高山帯で見られる。高さ10~30cm、花の直径1.5~2.5cmほど。オトギリソウの高山型とされ、分類上はシナノオトギリとともにハイオトギリの変種となる。ハイオトギリは東アジアから北海道に分布。シナノオトギリはシナノ(信濃)の名前のとおり分布が本州中部の高山でイワオトギリと重なるが、黒点の位置で区別できる。イワオトギリは葉裏全体に黒点が散在するのに対して、シナノオトギリは葉の縁近くに集まる。花ことばはオトギリソウ全般として「迷信」「秘密」「盲信」「信心」「恨み」「敵意」 などで、伝説に通じるものも多い。
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX DA35mmF2.8 Macro Limited。キンシバイの写真はPENTAX K10D+SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO

男体山に灯るハクサンシャクナゲ [1日1花!]

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初夏から盛夏にかけて各地の山に咲くシャクナゲは、この時期に山を登る楽しみのひとつ。いくつもの花が集まる花房は15~20cmほどにもなり、薄暗く、花が少ない樹林内で出会うと、ぼんぼりが灯っているように感じられるほど目立ちます。

シャクナゲは、慣用的にはタイトルのハクサンシャクナゲのほか、アズマシャクナゲ、ツクシシャクナゲ、ホソバシャクナゲ、ヤクシマシャクナゲ、キバナシャクナゲの6種とその変種花や亜種をいいます。学術的にはツツジ属で常緑のものを指し、ヒカゲツツジ、エゾムラサキツツジなどが該当しますが、ここでは慣用的な分類で書きたいと思います。

変種や亜種を含めたシャクナゲは十数種ありますが、地域や標高で棲み分けているのが特徴的です。その中でハクサンシャクナゲは関東とその周辺でアズマシャクナゲと分布がだぶっていますが、花期はアズマシャクナゲが5月中下旬前後、ハクサンシャクナゲはその後、6~7月に咲き、同時に花を見ることはまずありません。花色はどちらも白からピンクですが、ハクサンシャクナゲのほうが淡い色のものが多く、わずかに黄緑がかって見えます。ハクサンシャクナゲのほうが花びらがやや厚く、ろう細工のように感じられます。

同じ亜高山帯に分布しますが、ハクサンシャクナゲのほうが少し標高が高い所に見られるようで、高山帯でハイマツに混じって咲く姿などを見ることもあります。また、アズマシャクナゲは樹林内で見ることが圧倒的に多いですが、ハクサンシャクナゲは低木林や林縁でも見られます。そのぶん日照や風当たりが強く、乾燥もしやすいので、花が厚く、丈夫になっているのかな、と想像したりしています。キバナシャクナゲも分布が重なっていますが、名前のとおり花が黄色く、高山帯に生えて、丈も低くなるので、容易に区別できます。

写真は奥日光の男体山山頂直下で撮影しました。二荒山神社のご神体山とされ、表登山口は中禅寺湖畔の中宮祠登拝門が開く5月25日~10月25日の間のみ登山可能。中宮祠で入山料500円を奉納して登るなど、全国でも珍しく宗教登山が保たれている山です。

下右の越冬中の写真は北八ヶ岳で撮りました。ハクサンシャクナゲは高所では珍しい常緑広葉樹で、冬は葉を丸めて垂らし、風雪や低温、乾燥から身を守る姿が見られるのも特徴的です。

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【ハクサンシャクナゲ】ツツジ科シャクナゲ属シャクナゲ亜属の常緑性低木。高さ1~3mだが、高山ではハイマツ状に低くなることもある。関東、中部以北の本州と北海道、朝鮮半島北部に分布する。東北の吾妻連峰に見られるネモトシャクナゲは本種の八重咲き品。花ことばはシャクナゲ全般として「威厳」「警戒」など
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX DA17-70mmF4AL[IF]SDM。冬の写真はPENTAX K10D+SIGMA 17-70mm F2.8-4.5 DC MACRO

盃でも蠅でもないギンバイソウ [1日1花!]

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御岳のせせらぎの里美術館で「稜線の風の如く~犬塚勉展」を見た後、御岳山へ向かいました(犬塚勉展の感想は別ブログスローハイク&アート~風に吹かれて~をご覧ください)。時間もないし、暑いしで、ケーブルカーを利用して山上へ。情報を仕入れに御岳ビジターセンターに寄ると、受付にいたKさんが「奥御岳渓谷(ロックガーデン)でギンバイソウやクサアジサイが見ごろですよ」と、教えてくれました。

夏は高い山へ出かけがちで、7月に御岳山へ来たのは初めて。葉が大きめで、先端が2つに裂けているので、花の時期でなくても目立ち、ギンバイソウが生えているのは知っていました。いちど花を見たいと思っていたのが犬塚勉さんのおかげで実現しました。

園芸店でも、同じ名前のギンバイソウを見かけますが、そちらはアルゼンチン原産でナス科ニーレンベルギア属に属する、まったく別の種類。キキョウを小さくしたような白い花が上向きに咲くのを銀の盃に見立てて銀盃草と名づけられました。また、「イ」と「エ」の区別がつきにくくて、ギンバイをギンバエ(銀蠅)と勘違いする人がいたりしますが、もちろん銀蠅草ではありません(横浜特産のギンバイソウがあったら、ヨコハマギンバエソウになってしまったかも)。御岳で見られるギンバイソウの由来は花が梅を思わせることで、漢字で書けば銀梅草となります。

湿った日陰を好み、御岳山では奥御岳渓谷で多く見られうほか、数は少ないですが、山上集落に植えられたものもあります。下の写真は奥御岳渓谷の群生です。

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【ギンバイソウ】アジサイ科(以前はユキノシタ科)ギンバイソウ属の多年草で関東から西の本州、四国などの山地に自生。渓谷林の木陰など湿った所を好み、高さ50~80cmほどになる。特徴ある葉は10~12cmほど、梅に似た花は直径2cmほどになる。花房には花びらが3枚の小さな花も見えるが、これは萼が変化した装飾花。梅に似ているほうが両性花で、装飾花と両性花の大小が同じ科のアジサイと逆なのもおもしろい。
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX-DA35mmF2.8 Macro Limited(上)、DA16-45mmF4ED AL(下)

曇り日のサンシャインとインバチェンス [1日1花!]

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昨日のコエビソウに引き続き、魚眼ズームのトレーニング池袋へ出たので、池袋ならサンシャイン60。魚眼で超高層ビルをデフォルメしてみよう、建物まわりの緑地になにか咲いているだろう、という安直な発想で現地へ。

が、意外に(って、しょっちゅう書いている気がしますが)、花がないです。ムクゲが少し咲いてるくらいで、しかも、位置的に撮影が困難です。ペディストリアンデッキというか、人工地盤のオープンスペース(サンシャインシティの公式サイトに記載なし)へ登っていくと、ポツリポツリと花が植えられていて、比較的まとまっているサンシャイン60と文化会館の間で、上の写真を撮りました。なんか、湾曲したサンシャイン60がパシフィコ横浜みたいになってしまいました。右上に写りこんでいるのは撮影位置後ろの文化会館で、魚眼の視野角の広さを実感します。

属名はラテン語だとそのままインパチェンス属ですが、日本語ではツリフネソウ属となります。ツリフネソウ(下の写真右)は日本各地の山野に自生しており、花は一見、インパティエンスとあまり似ていませんが、横から見ると、花の後ろへ距(きょ)と呼ばれる突起が突き出していること、実が熟すとはじけて、種を飛ばすことなど共通点もあります。

余談ながら、距がインパティエンスのように細長いもの(下の写真左)は吻で蜜を吸う蝶など、ツリフネソウのように胴体が膨らんだものは中にもぐって蜜を吸う蜂などの虫に合わせて進化した結果なのだそうです。実がはじけるのは、同じ属のホウセンカのほうがなじみ深いかもしれません。また、ホウセンカかツリフネソウを取りあげた時に、エピソードなどの続きを書きたいと思います。

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【インパチェンス】ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草で熱帯アフリカ高地の原産。別名アフリカホウセンカ。園芸品種がたくさんあり、花壇や鉢植えで栽培されているのを普通に見かける。春から秋にかけて咲く花はピンク、朱色、白などで八重咲き種もある。花ことばは「豊かさ」「鮮やかな人」。よく似ていて大柄なニューギニア・インパチェンスは名前のとおりニューギニア原産。
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]

夏の日に躍るエビちゃん [1日1花!]

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タレントの蛯原友里さんと間違える人がいるかも、と、タイトルに「エビちゃん」と入れてみました。もう少し正しく書くと「コエビちゃん」、より正しくは「コエビソウちゃん」です。ちなみに、間違えるだろう、と思いつつ策略を巡らしたり、罪を犯したりすることを「確信犯」という場合がありますが、これは誤用で「故意犯」などとするのが正しいとか。本来の意味の確信犯は政治的、宗教的な確信に基づいてなされる犯罪のことで、たとえばテロなどが該当するそうです。

それはさておきコエビソウですが、花穂がエビ(海老)とそっくり。名前の由来をひと目で納得でき、覚えやすいですよね。英名のシュリンプ・プラントを訳して用いたとすれば、コエビボクとするべきかもしれませんが、首都圏より北の露地では冬を越せないこと、丈が低いことなどからコエビソウとしたのでしょうか。花穂は長さ5、6cmほどあって、語感的にシュリンプより大きい感じがしますが、プローンと呼ぶには小さいでしょうか。花の咲き方や見る角度によっては、うつ向きになり、鮨に乗っているエビとかシャコみたいにも見えます。

前の日に買った魚眼ズームの練習を兼ねて撮りました。魚眼レンズの特徴である、広範囲が写ることを活かして背景に空や道路を入れこみました。一方で画面に太陽が入ってしまうこともあるので、逆光で写してゴーストやハレーションがどの程度出るかのチェックも兼ねてみました。

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【コエビソウ】キツネノマゴ科キツネノマゴ属の常緑小低木でメキシコ原産。キツネノマゴ属のJusticaだが、Beloperoneの異名(シノニム)もあり、ベルペロネ、ベルペロンとも呼ばれ、その響きもかわいい。エビの殻に見えるのは苞であり、花は隙間からのぞく白い部分。苞は赤みを帯びるが、黄色のものなどもある
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使用機材:PENTAX K-7+PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF] ※2点とも

スクリーンの上のランタナ [1日1花!]

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昼、2階のダイニングでふと壁を見ると、天井の下にアールヌーボー風味名のシルエットが映っていました。なぜ?と、光が差し込む対面のベランダの戸からのぞいてみました。すると、道路の向かいに停められているワンボックス車のフロントウィンドウに梅雨明けの強烈な太陽が反射し、ランタナとベランダの格子を映し出していたのでした。壁はしっくいで白く滑らか。ちょうどスクリーンの役割を果たしているとともに、格子の影もラティスのスクリーンのように見えます。

と書いてくると、優雅な住まいに見えるかもしれませんが、その実態は流行の最先端を行く?狭小住宅で、外はすぐ道路。ベランダも名ばかりで奥行き1mもありません(という表現でも相当に見栄を張っていて、実測、最大で**cm)。その貧弱かつ、日当たりも雨による灌水も不十分という劣悪条件で、ランタナは元気よく茂っています。どんな花かわからない、という人は下の写真をご覧ください。

下の写真は、家のものではなく、近所で撮ったものを選びました。というのは、左下に実も一緒に写っているからです。ほかの植物も同様ですが、実をなるらせると弱るため、家のランタナは実が付いていないのです。

花のほうは開いた時の色、四角い金平糖のようなツボミなど特徴的ですが、実のほうはいたってふつう。しかし、その生態は意外にしたたかです。青黒く熟す実には毒があるのですが、鳥が好んでついばみ、鳥によって種が運ばれます。毒なのに、鳥は大丈夫なのでしょうか。正確に言うと、毒があるのは種の部分で、鳥の食事となる果肉は無毒なのだそうです。鳥は種を消化せず、排泄してランタナの分布を広げる手伝いをするわけですが、種まで食べてしまって、分布の拡大に貢献しない動物には毒をもって対抗している、というわけなのです。

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【ランタナ】クマツヅラ科ランタナ属の常緑小低木。中南米原産だが世界各地の熱帯、亜熱帯で野生化している。径7mmほどで半球形に密集する花はシチヘンゲ(七変化)の和名のとおり、咲き始めの淡色から濃色になっていく特徴があるが、色が変わらない単色の品種もある。花色はほかに白、オレンジ色など。花ことばは「協力」「合意」「厳格」など。
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使用機材:PENTAX K-7+DA55-300mmF4-5.8ED。下の写真はDA35mmF2.8 Macro Limited

新宿御苑のクローバー畑? [1日1花!]

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一見、クローバー(シロツメクサ)が茂った牧場みたいに見えませんか? 実は、被写体は新宿御苑の大芝生(後ろのこんもりした木は、芝生の中心部にひときわ高くそびえて人目を惹くユリノキです)。芝生の所どころ、それぞれ数十cm四方くらいの島状に点々と生えているクローバーに思い切り近づいて撮りました。

この芝生はこまめに刈られているようですが、なぜ、クローバーが生えているのでしょう。気をつけてみると、クローバーの所は少し凹んでいて、なにも生えていない地面なら、雨の後、水たまりになりそうな地形(というのは大げさかな)です。なので、クローバーの上を芝刈り機が通っても、丈の高い葉だけが刈られ、低い葉は残ってしまうのでしょう。

また、クローバー自体が芝生と並んで公園や庭園の地被植物(グランドカバー・プラント)としても使われるものですし、全体としてみれば芝生の一部と化しているので、管理する側もそのままにしているのでしょうか。

昨日のアメリカオニアザミはスコットランドのシンボルでしたが、アイルランドではクローバーなどの三つ葉をシャムロックと呼び、国の紋章としているそうです。

は話は前後しますが、午後、レンズを修理に出しに新宿まで行く必要があり、せっかくなので御苑に寄りました。梅雨明けの日差しは強烈でしたが、風があり、木陰もあちこちにあって気持ちよかったです。花はあまり多くない時期ですが、アガパンサス、ムクゲ、ヤブミョウガ、バラ園、ハンゲショウなど、けっこう被写体になる花はありました。

帰ってから写真を見ると、「あ、こういう構図で撮ればよかった」とか「露出がもう少しアンダーでも」などと反省しきり。今週末から南アルプスの赤石岳から荒川岳の縦走に出かける予定ですが、その前にもういちど行きたいな、と、思っています。

そうそう、カメラ店で修理の依頼を終えて、ふとかたわらを見るとレンズの出物があり、つい買ってしまいました。製品名はDA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED[IF]。魚眼のズームという、ちょっと変わったレンズで、これを使って芝生のクローバーを撮ったらどうなるか、興味津々だったりもします。

さて、その後、キヤノンのレンズを見ようと上のフロアに行くと、先ほど私の隣でペンタックスとオリンパスデジタル一眼レフを前に迷っていた方が。聞くと旅行で撮る風景がメインの用途、なるべくコンパクトなのが希望とのことです。私はキヤノンとニコン、それぞれのエントリー機と中級機、それにオリンパスのエントリー機も使っているので、それぞれの特徴をお話しして、カメラ店を後にしました。

そして、別のカメラ店で買い物をしていると、また先ほどの人が。そこで、また少しお話をし、前のカメラ店にとってかえして、もう一度、候補のカメラを選び、ハンドリングしてみたところ、買うカメラを決めることができ、とても喜んでくださいました。ささやかながら写真を楽しむ第一歩のお手伝いができたようで、私もうれしかったです。

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【シロツメクサ】マメ科シャジクソウ属の多年草。クローバーはこの仲間の総称だが、日本では主にシロツメクサ、次いでムラサキツメクサ(アカツメクサ)の通称としても使われる。花ことばは「約束」。特に四つ葉のクローバーは「幸運」。ヨーロッパ原産で、日本には明治以降、牧草として入ってきた。ドラマ、映画化もされた人気コミック「ハチミツとクローバー」のタイトルにもなっているように蜜源植物としてもポピュラー。都会の芝生、山地の草原などにも野生化したものがよく見られる。集合して球状となる花全体に目を奪われがちだが、花のひとつひとつはマメ科の花の特徴を備えている(上の写真)。属名となったシャジクソウは本州の中信高原に産し、花はシロツメクサより大きく紅色。
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使用機材:PENTAX K-7+DA17-70mmF4AL[IF]SDM

産地偽装?のアメリカオニアザミ [1日1花!]

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タイトルは、原産地がヨーロッパであるにもかかわらず、アメリカを名乗っているから。なぜアメリカなのかは不明ですが、分布は世界各地の温帯に広がっているそうで、ネットで検索するとチリとか、『赤毛のアン』シリーズの舞台であるカナダのプリンス・エドワード島とかで撮られた写真も出てきます。日本には戦後、渡ってきたとのことなので、アメリカから来たから、というような理由かもしれません。

アメリカ+オニアザミというネーミングからは、日本に自生するオニアザミと似ているようにも考えがちです。しかし、オニアザミには翼がありませんし、花はアメリカオニアザミの倍くらいあり、下向きに咲くなど、あまり似ていません。外見が似ている日本種にヒレアザミがありますが、こちらはアザミ属ではなくヒレアザミ属です。

アザミの分類はかなり難しく、私などには歯が立ちませんが、このアザミの形は特徴的で、かなり明確に見分けられます。特徴は、この写真には写しこめなかったのですが、茎に翼(よく)と呼ばれるヒレ状の刺があること、総苞(花の下のイガイガ)がプックリと膨らんで、総苞片(刺状のもの)の間に白い毛(くも毛)をまとっていることなどです。まあ、それ以前に東京の街なかで見られるアザミって、あまり例がないですが。

ところで、この膨らんだ総苞と、その上に冠状に咲く花のデザインをどこかで見たことはありませんか? 実は、アメリカオニアザミはスコットランドの国花で、「スコットランドの花」(Flower of Scotland)とも呼ばれ、この地のスポーツチームなどの紋章にもしばしば使われ、同名の歌もあります。エンサイクロペディア・ブリタニカのマークもこのアザミに似ている、と、調べたところ、ブリタニカはスコットランドの首都エディンバラが発祥の地でした。

1314年、イングランド軍のヴァイキングがスコットランド軍に裸足で夜襲をしかけたのですが、この花の刺を踏んで声を上げたために撃退されました。このことから国花とされ、前述の歌のモチーフにもなっています。

写真は例によって近所で撮りました。生態学的には、外来の植物が茂ることは好ましくないでしょうが、さりげなく咲いている花がそうした歴史を秘め、世界中に分布を広げる旅の末にここまでたどり着いたことを思うと、愛しくも見えてきます。

【アメリカオニアザミ】キク科アザミ属の2年草。日本各地の荒れ地、河原、道ばたなどで見られ、50cm~1mほどに育つ。6~9月に直径3cm前後の紅紫色の花を咲かせる。
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使用機材:PENTAX K-7+DA35mmF2.8 Macro Limited

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